第3回女子日本代表広報リポート VNL総括編!

バレーボールネーションズリーグ2026(VNL2026)を戦ったバレーボール女子日本代表。大会に向けた国内合宿から、カナダ、フィリピン、大阪での予選ラウンド、そしてファイナルラウンドまで、約2か月にわたる戦いに挑みました。
新たに代表の舞台を経験する選手が加わる一方、チームとしても試合を重ねるごとに課題と向き合い、少しずつ自分たちのバレーを形にしていきました。
その過程で見つかった課題は、サーブ、レシーブ、ブロック&ディフェンス、コンビの精度といった技術面だけではありませんでした。選手同士のコミュニケーション、コートに立つ選手を支える声、そして苦しい場面でチーム全員がどう戦うか。
一戦一戦の積み重ねの中で、女子日本代表はチームとして成長を続けました。
VNL2026開幕を前に行われた国内合宿では、実戦を想定した練習を重ねながら、チームとしての課題をひとつずつ確認していきました。
練習では、レシーブからの切り返しやブロックアウトを想定したプレーなど、試合の中で起こるさまざまな場面を意識し、選手たちは声を掛け合いながら、一つひとつのプレーの精度を高めていきました。
そして、チームとして重要なテーマとなったのが、「サーブからブロック&ディフェンスにつなげる形」です。
これまでの試合を振り返る中で、勝利した試合ではサーブの効果率が高かったことも確認し、サーブで相手を崩し、自分たちのブロック&ディフェンスにつなげることを軸に、次の戦いへ準備を進めました。
また、技術だけではなく、チームとしてのつながりを強くすることも重要なテーマとなりました。
選手ミーティングでは、「今確認したことをしっかり共有して、全員の認識が一致できたらいい」。さらに、「目に見えないチームとしてのつながり」や、例えコートに立てなくても声をかけ続けること、自分自身がまず行動に移すことなど、チームのために一人ひとりができることを考える姿勢も共有されました。
VNL2026は長い戦いになります。だからこそ、コートに立つ6人だけではなく、チーム全員で戦うことが求められていました。
そして迎えたVNL2026。
第1週カナダ大会では、相手のサーブや攻撃によって自分たちのリズムを崩される場面もありました。一方、苦しい場面でもボールを拾い、つないでいく日本らしい粘り強さも随所に見られました。
第1週カナダを終え、舞台はフィリピンへ。
第2週フィリピン大会では、これまで以上に「自分たちのバレーをどう出すか」が重要になりました。
新たな選手も代表の舞台を経験しました。井上未唯奈選手は今大会で代表デビュー。「めちゃめちゃ緊張しますし、ガチガチですけど、それでも練習はしっかりしてきた」と率直な思いを明かしながら、「自分の力をしっかり発揮してこのチームに貢献したい」と意気込みを語りました。
試合を重ねる中では、選手それぞれが自分の課題と向き合いました。
セッターの栄絵里香選手は、試合の組み立てについて、「試合を通してどういう回しをしていくか、相手との駆け引きっていうところも、もっともっと意識してやっていきたい」。さらにチームとしては、「自分たちの強みである、サーブで崩してブロックディフェンスをするというのを、しっかりチーム全員がつながってやっていきたい」と語りました。
技術だけではなく、チーム全員が同じイメージを持ってプレーすること。そこに日本代表がさらに成長するための鍵がありました。
また、北窓絢音選手は、チームの雰囲気をつくることについて、「チームを良くするための声かけだったり行動っていうのを、自分も積極的にしていこう」と語りました。
コートに立っている選手だけではなく、ベンチやチーム全体から声を出し、互いに支え合う。そうした積み重ねが、チームとしての一体感につながっていきました。
和田由紀子選手も、「相手じゃなくて、やっぱり自分たちにフォーカスして、明日の1戦全員で勝ち切りたい」とコメント。相手に合わせるのではなく、自分たちがやるべきことに集中する。長い大会を戦い抜く上で、大切な考え方となりました。
第2週フィリピン大会を終え、ショートサーブやロングサーブなど、相手からの揺さぶりを受けた際にサイドアウトの質が落ちる場面について、責任範囲が明確になっていないことも課題として挙げられました。
だからこそ、技術練習だけではなく、選手同士が細かく確認し、認識をそろえることに時間を使いました。一つのプレーについて全員が同じ認識を持つ。それが、試合中の迷いをなくし、苦しい場面での対応力につながります。
そして、もう一つチームが大切にしたのが、数字や技術だけでは測ることのできない部分でした。
「目に見えないチームとしてのつながりであったり、ガムシャラに粘り強くボールを拾いに行くとか、チームのために今自分に何ができるのかってことを考えて、例えコートに立てなかったとしても声をかけ続けたり、自分自身がまず一番行動に移しつつ、みんなに必要なところは共有しながら、よりチームとして応援されるチームを作っていきたい」
技術だけでは勝ち切れない試合で、最後にチームを支えるのは、一人ひとりの姿勢でした。
そして、第3週大阪大会が開幕。
大阪大会の会場には多くのファンが集まり、日本代表に大きな声援を送りました。
ブラジル戦では、相手の攻撃が試合後半に勢いを増す中、ブロック&ディフェンスの対応が課題となりました。
山田二千華選手は、「相手の打つコースが変わった瞬間だったり、そういうところの対応力というところはまだまだだった」と振り返り、「試合の中でしっかりリアルタイムの中で変えていく対応力を、もう一回自分の課題として取り組んでいきたい」と語りました。
また、勝負どころでの1点を取り切る力についても課題が残りました。
山田選手は、「最後の1点をしっかりとチームとして取り切るところを、もう一度明日からの試合でも意識してやっていきたい」とコメント。苦しい場面であと1点を取る。そのために、チームとして何ができるのかを改めて考える機会となりました。
トルコ戦では終盤の戦い方に課題が残りました。
和田由紀子選手は「最後追い付けなくて、やっぱり最後負けてしまった」と振り返り、スタートの入り方やミスを我慢する力など、苦しい場面で耐え抜く力の必要性を語りました。
福留慧美選手は、ミドルブロッカーの選手とのブロックの確認など、選手同士のコミュニケーションが以前より増えていることを実感。試合中に得た情報を「他の人にも共有して」という意識を持ちながら、チーム全体で情報をつなぐことの重要性を語りました。
そして迎えた第3週大阪大会最終戦、ポーランド戦。
日本は逆転勝利を収め、ファイナルラウンド進出を決めました。
関菜々巳選手は、「ファイナルにつながる一勝。本当にうれしいという気持ちでいっぱい」と喜びを語りました。
2セット先制されている土壇場の状態でも自力でつかみ取ったファイナルラウンドへの切符。第3週大阪大会で積み重ねた経験を胸に、日本代表はさらに高い舞台へ進みました。
迎えたファイナルラウンド準々決勝、ブラジル戦。
第3週大阪ラウンドで悔しい結果となったブラジルとの再戦。絶対に勝ち切って準決勝に進むことを目標に、最後まで粘り強く戦いましたが、VNLはベスト8で幕を閉じました。
試合後、関菜々巳選手は、「目の前の1点に集中しようとは言っていたんですけど、もっともっと粘り強くできたかなと思う部分があります」と振り返り、チームとして1点を取りに行くための連携に課題を感じたことを明かしました。
石川真佑選手も、ファイナルラウンドについて「自分たちで掴み取った切符だったし、これからの試合も踏まえて、色々なことを経験していく上では本当に必要な試合だった」と振り返りました。
結果はベスト8。目標としていた場所には届かなかったものの、この大会を通して得た経験は、これからの日本代表にとって大きな財産となりました。
石川選手は、「結果としては本当にすごく悔しいし、本当にすごく反省点の多い試合だったと思う」と悔しさを口にしました。それでも、悔しさで終わらせるのではなく、次のステージへつなげていく。
約2か月にわたるVNL2026の戦いを支えたのは、選手たちの努力だけではありません。
会場やSNSでご声援をお送りいただいたファンのみなさん、そしてチームを支えたスタッフの皆さん。すべての力が重なり、日本代表はファイナルラウンドまで戦い抜くことができました。
アクバシュ監督も大会を終え、選手たちに感謝の言葉を伝えました。「本当にこの長い期間のハードワークに感謝しています。メダルに届くことはできなかったけれど、私たちはベストを尽くしました」。
カナダから始まり、フィリピン、大阪、そしてファイナルラウンドへ。
約2か月の戦いの中で、女子日本代表は、強豪国との対戦を通して世界との差を感じ、課題を一つずつ明確にしてきました。
サーブ、レシーブ、ブロック&ディフェンス、コンビの精度。そして、それらを支えるコミュニケーションと、チームのために一人ひとりが行動する力。
一つの勝利、一つの敗戦、一つのプレーから得た経験を積み重ねることで、チームは少しずつ前へ進んできました。そのすべてを糧に、女子日本代表の戦いは次なるステージへと続いていきます。
アジア選手権でオリンピックの切符がかかる大一番の戦いが待っているので全員の力を合わせて切符を掴んで日本に帰ってきましょう。
たくさんの応援をよろしくお願いいたします。