フルセットでタイに逆転勝利し、第2週も白星発進 女子ネーションズリーグ

「バレーボールネーションズリーグ2025」(VNL)予選ラウンド第2週ホンコンチャイナ大会が本日6月18日(水)より香港(ホンコンチャイナ)にて開催されています。
FIVB世界ランキング5位(試合開始前時点)のバレーボール女子日本代表チームは、日本時間6月18日(水)、同14位のタイと対戦し、セットカウント3-2(18-25、23-25、25-20、25ー15、15-11)で勝利。フルセットの末、第2週ホンコンチャイナ大会も白星で幕を開けました。
第1セット序盤は両チームとも相手の出方をうかがうかのようにサイドアウトの応酬に。日本は島村春世選手のライトへの移動攻撃で対抗しますが、その後はタイのリズムの速い攻撃に手を焼きます。徐々に点差を広げられ、12-15としたところで日本はタイムアウトを取りますが、勢いに乗ったタイの攻撃を防ぐことができず、18-25で第1セットを失います。
第2セットもタイの速い攻撃に苦しめられる日本ですが、好調の島村選手の踏ん張りや、徐々に調子を上げてきた石川真佑選手のスパイクで12-12と中盤まで互角の戦いに。14-12と日本が一歩抜け出したところで、すかさずタイがタイムアウトを要求します。これが功を奏したタイは、一気に巻き返しを図り14-16と形勢を逆転させます。日本も和田由紀子選手や佐藤淑乃選手のアタックで対抗しますが、最後までタイの速攻に手を焼き、23-25と押し切られます。
第3セット、後がない日本は序盤から和田選手がスパイクやサーブで躍動すると、佐藤選手もレフトから攻撃を仕掛けます。一気に9-3とリードしたところで、たまらずタイはタイムアウトを要求します。しかし、その後も追撃の手を緩めない日本は、徐々にタイの攻撃をブックに掛けることができるようになり、点差を17-11と大きく広げます。中盤、タイに連続ブロックポイントを許し18-15と追い上げられますが、山田二千華選手のブロックポイントから流れを掴むと、最後は島村選手のライトからの攻撃で締めくくり、25-20とこのセットを取り返します。
佐藤選手のブロックポイントから始まった第4セットは、石川選手のスパイクや関菜々巳選手のサーブで相手を乱し、日本が勢いに乗ります。アウトサイドヒッター陣の強弱を交えた攻撃でタイに付け入る隙を与えず、25-15でこのセットを奪い、フルセットに持ち込みます。
最終第5セットは出だしから和田選手のスパイクやサーブ、島村選手のブロード攻撃で得点を重ね、6-4と日本がリードします。その後もリベロの西崎愛菜選手の好レシーブから佐藤選手がスパイクを決めるなど、さらにリードを広げます。10-8とタイに追い上げを許す場面もありましたが、確実に得点を重ね、最後は石川選手がスパイクを決めてマッチポイントを奪い15-11。フルセットの激戦を制しました。
次戦は日本時間6月20日(金)21:30からイタリア(同1位)と対戦します。開幕6連勝をかけて世界ランキング1位の相手と戦う女子日本代表に引き続き応援をお願いします。
<次戦>
日本時間6月20日(金)21:00 日本×イタリア
BS-TBSで20日(金)21:00から生放送、U-NEXTで生配信
<コメント>
山田二千華選手
「チームがセットを落として苦しい状況であったが、後がないことで全員が気持ちを切り替えて3セット目から戦えたと思うので、(途中出場の)自分も振り切ってプレーできた。今までいい状況で勝っていることが多かったが、今日のような試合を勝ち切れたのはよかった。序盤は自分たちのサーブが走らないと相手にコンビを組まれたり、早い展開の攻撃が多く、自分たちが苦しい展開が多かったが、そのテンポに慣れていかないといけない。今後戦っていく上で色々な状況の中での適応力をつけてくことがベストだと思うので、今日はいい試合になった。(ミドルブロッカー間で)相手の傾向が変わったりするので、自分たちの状況を客観的に見ることができるのはコートの外の人たちなので、情報共有が今日もよくできていた。(イタリア戦に向けて)今日の試合はサーブが走らず苦しい展開が多かったと思うので、もう一度サーブで攻めて自分たちがいい展開を作ることができるようにイタリア戦は頑張りたい」
深澤めぐみ選手
「タフな試合だったが、各々がしっかり耐えて勝ち切ることができたので、これを自信に次に繋げていきたい。本当は早くサービスエースを取りたかったが、まず1本取れたことで、少し自分の自信になった。(チームメイトのプレーを見て)助け合いがすごく見えた試合だった。しんどい時間もあったと思うが、コミュニケーションをしっかり取って勝ち切ることができたと思う。(次戦の)イタリアは強くてタフな試合になると思うし、さらに成長していかないと難しい相手だと思うので、1日準備してイタリア戦に臨みたい」
西崎愛菜選手
「自分からしっかりコミュニケーションを取ることは意識していたので、その部分はすごくよかったし、周りの人たちもしっかりコミュニケーションを取ってくれたので、すごくやりやすかった。ミドルブロッカー陣がどこを閉めるのかを毎回伝えてくれたので、(ブロックディフェンスで)自分がどこを拾えばいいのか明確になっていたのでよかった。(セット間には)まずは楽しもうということを第1に言っていて、負けているときでもしっかり目を合わせてコミュニケーションを取ろうという会話をしていた。(2セットを取られた後も)チームの雰囲気はそんなに悪くなかったので、負けることはないと心の中で思っていた。(同じリベロの福留慧美選手は)毎回ベンチに戻ったときに、ハイタッチや声掛けをしてくれたので、安心してプレーできた。(次戦のイタリア戦は)タイとは違って高さやパワーがすごいと思うので、日本の強みである粘り強さを持ち味に勝てるように頑張りたい」
写真提供:VolleyballWorld
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