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アジアのライバル中国に敗れる 女子ネーションズリーグ

アジアのライバル中国に敗れる 女子ネーションズリーグ

「バレーボールネーションズリーグ2025」(VNL)予選ラウンド第2週ホンコンチャイナ大会が6月18日(水)より香港(ホンコンチャイナ)にて開催されています。

FIVB世界ランキング5位(試合開始前時点)のバレーボール女子日本代表チームは、日本時間6月21日(土)、同6位の中国と対戦し、セットカウント1-3(15-25、12-25、25-18、22-25)で敗れ、今大会2敗目となりました。

第1セットは出だしから中国の高さに苦しめられ得点を許す展開に。1-5とされたところで早くもタイムアウトを要求します。その後も強弱織り交ぜる中国の攻撃に苦戦しますが、石川真佑選手が中国の高いブロックを利用したスパイクを放つと、佐藤淑乃選手のバックアタックで10-11と追い上げたところで中国もタイムアウトを取ります。タイムアウト後、リズムを取り戻した中国の猛攻で、一気に点差を広げられ15-25で第1セットを失います。

第2セットは中国のブロックポイントでスタート。和田由紀子選手のクロスコースを鋭くつくスパイクで応戦する日本ですが、スパイクレシーブが好調の中国を切り崩せずリードを広げられます。中国の高いブロックに対し本来の攻撃が影を潜め、終始守りの姿勢となった日本が12-25で2セットを連取されます。

第3セット、日本は中川つかさ選手と北窓絢音選手をスタートから起用します。少しずつスパイクレシーブのしつこさが出てきた日本は中国の強打をリベロ・川畑遥奈選手を中心にレシーブすると佐藤選手が決め切り、流れを掴み始めます。サーブで強弱をつけて中国のレシーブを乱すと、北窓選手のライト攻撃が効果的に決まり、日本が優位に試合を進め終盤を迎えます。最後は荒木彩花選手のライトへの移動攻撃などで中国を突き放し、25-18でと第3セットを奪取します。

第4セット、第3セットと同じメンバーでスタートした日本は、序盤から長いラリーが続きますが、北窓選手がスパイクを決め切り、会場を盛り上げます。中国も身を挺したスパイクレシーブから高い打点のスパイクで得点を重ね、6-10となったところで日本は1回目のタイムアウトを要求します。落ち着きを取り戻した日本は石川選手、北窓選手らアウトサイドヒッター陣が踏ん張り、コースをついたスパイクで加点して9-11となったところで中国もタイムアウトを取ります。その後も日本はリリーフサーバーの深澤めぐみ選手がサービスポイントを奪うなど粘りを見せ、中盤以降は一進一退の点の取り合いとなります。荒木選手のブロックポイントや佐藤選手のスパイクなどで加点して21-21の同点に追い付いたところで中国が2回目のタイムアウト。これで息を吹き返した中国は長いラリーをものにすると一気に攻撃を仕掛け、最後は22-25で押し切られ、セットカウント1-3で敗れました。

次戦は日本時間6月22日(日)17:30からチェコ(同13位)と対戦します。ホンコンチャイナ大会最後の試合に挑む女子日本代表に引き続き応援をお願いします。

<次戦>
日本時間6月22日(日)17:30 日本×チェコ
BS-TBSで22日(日)21:00から放送、U-NEXTで生配信

北窓絢音選手

「守備で頑張ろうと思って出たが、自分の中ではパスなどのミスが多かったことが反省点としてあるので、ミスなくできるように頑張りたい。緊張して手が震えていたが、深呼吸をして笑顔でコミュニケーションを取るようにしていた。サーブで狙われてAパスを返すことができなかったのが悔しかった。もっといけるなと思った。和田由紀子選手の替わりで出て、負けていたので攻めるしかないという気持ちで点を取ることができた部分は良かったと思うので、もっと攻撃の面で信頼してもらえるように、点の取り方や守備で貢献できるように明日も頑張ります。(チェコ戦に向けて)昨日と今日は負けてしまったが、しっかりチームで士気を上げて最初から攻められるように頑張りたい」

中川つかさ選手

「1セット目はチームとしても全体的に暗い雰囲気になってしまっていたので、私が入って何か変えられることがあるかなと思っていた。結果は負けてしまったのが一番悔しい。1セット目は2枚替えであまりいい風を吹かせることができなかったので、3セット目にスタートから入ることになったときはその分をコートの中で表現しようと思ってコートに立った。(監督やコーチから)ミドルブロッカーを多く使って欲しい、その印象が大事と言われていたので、ミドルブロッカーを積極的に使ってブロックされても日本にとってのダメージは少ないので、積極的にサーブレシーブのアタックからもトランジションアタックからもミドルブロッカーを使おうと思ってやっていた。(次戦に向けて)明日の試合はすぐに来るので、今日は今日でしっかり振り返って、また明日いい準備をして、日本開催でできる千葉大会に向けて、チーム全員で最初からアグレックスに攻めることを明日の一戦ではやっていきたい。誰が出てもしっかり活躍できることが今のチームの良さだと思うので、一人ひとりの役割をしっかり徹底して、明日のチェコ戦も勝ちにいきたい」

荒木彩花選手

「中国は高くて速いチームと知っていたが、予想よりも高くて速い展開のバレーだった。前半苦しんだ分、後半対応はできたが、対応するのが遅かったのが負けた原因だと思う。2セット目、大きな点差で負けてしまったが、3セット目に監督から「試合を楽しんでいけ」と言ってもらえて、チーム内でも気持ちが落ちている部分はあったが、みんなで笑って楽しくやっていこうとマインドチェンジがうまくできて、3セット目、自分たちがするべきバレーの展開ができた。メンバーも変わって戦略という部分もあるが、一番は各々のマインド、ポジティブな心境で挑めたのがセットを取れた要因と思う。相手のミドルブロッカーがキープレーヤーになるということで、「もう少しAパスが入ったときに寄った方がいい」など、(ベンチにいるミドルブロッカーから)細かいプレーで助言をもらって、試合前から4人の目を使ってやっていこうと話し合いをしていた。マインドもそうだが、相手のブロックの付き方をアドバイスしてもらった。(ブロックを決めたことについて)止めたは止めたが、自分の対応の遅さが出たなと思うので、あの得点は展開として大きかったと思うが、もう少し対応できたなというところでは、喜んでいるだけではいけないなと思う。(次戦へ向けて)チェコも勢いのあるチームなので、2連敗になってしまったが、やっているバレーの内容は悪くないと思うので、負けを引きずらずにチーム一丸で何を軸にして戦うのかをもう一度見つめ直して、明日の試合に挑みたい」

写真提供:VolleyballWorld

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