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イタリアに敗れ本大会初黒星、予選ラウンド3勝1敗 男子ネーションズリーグ

イタリアに敗れ本大会初黒星、予選ラウンド3勝1敗 男子ネーションズリーグ

「バレーボールネーションズリーグ2024」(VNL)予選ラウンド第1週ブラジル大会がリオデジャネイロにて開催されており、バレーボール男子日本代表が出場しています。

 

日本時間5月26日(日)、FIVB世界ランキング3位(試合開始前)の男子日本代表チームは同4位のイタリアと対戦し、セットカウント1-3(25-23、16-25、17-25、17-25)で敗戦。予選ラウンドの通算成績を3勝1敗としました。

 

第1セット、イタリアの的確なサーブに苦戦し、思うように攻撃を組み立てられない日本は、ブレイクポイントのチャンスが点数につながらず、3-7とリードを許しタイムアウトを取ります。その後、粘り強いディフェンスとブロックで得点を重ねて6-7まで追い上げるも、ブレイクポイントのチャンスを3度逸するなど、イタリアの高いブロック力の前に思うように得点できない状況が続きます。それでもディフェンスを起点にチャンスを作ると、イタリアの攻撃にミスが出て16-16の同点になり、イタリアがタイムアウトを要求。その後はサイドアウトの応酬となりますが、宮浦健人選手、甲斐優斗選手のスパイクで22-21と日本が一歩抜け出すと、最後はハイボールを甲斐選手が決め、25-23で第1セットを取ります。セット序盤は日本に被ブロックが多く、またサービスエースを取られる展開となりました。ブレイクポイントが取れない状況が続きましたが、中盤から修正され逆転に成功しました。

前セットに続きイタリアのサーブとブロックに苦しめられる展開となった第2セット。相手のブロックが2枚の時にも被ブロックが増えてしまい、中盤に11-15と大きく引き離されると、その後もイタリアのブロック、ディフェンス、そしてサーブに苦しまされ、16-25で落とします。

第3セット、両サイドからの攻撃が決まらず、イタリアのブロックに阻まれる場面が増えます。日本はサイドアウトが取れない状況が続いたことでリズムが乱れ、ディフェンス面でも従来の良さがなくなるなど悪循環に陥り、17-25で続けてセットを落としました。試合展開をよくするためにも、サーブレシーブを安定させ、サイドアウト率を上げていくことが求められます。

第4セット、イタリアが第2セット以降着実にサイドアウトを取るようになったことで、簡単にブレイクポイントを取ることができない日本。相手ブロックが1枚の状態でも得点が取れず、苦しい状況が続きます。富田将馬選手、高梨健太選手を起用しサーブレシーブが安定させることでクイックが使えるようになりましたが、試合展開を大きく変えるところまではいかず。17-25でセットを落とし、セットカウント1-3で敗れました。

ブロックによる得点がイタリアの18本に対し、日本は3本に留まりました。サービスエースはイタリア5本に対し、日本は3本。また、サーブレシーブ成功率は日本が58パーセントだったのに対し、イタリアは61パーセントでした。イタリアがブロック、サービスエースの本数、サーブレシーブ成功率で上回っており、それが試合結果に反映されるかたちとなりました。

ブラジル大会での4試合を戦い終えた男子日本代表。予選ラウンド第2週は、西日本総合展示場(福岡県北九州市)にて開催される買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024 福岡大会に出場します。初戦は6月4日(火)19:20より行われるイラン戦です。

 

<次戦>

6月4日(火)19:20 日本×イラン

TBS(地上波)で18:50(関東一部地域)または19:00(全国ネット)から生放送、U-NEXTで生配信

 

<コメント>

山内晶大選手

「自分たちがやってきたことがあまり出せなかった。相手が自分たちのパフォーマンス以上のプレーを出してきたので、うまく回らないところが多々あった。(個人として)サイドアウトもブロックもサーブも貢献できず、あまり出来がよくなかった。もっとチームにいい影響を与えられたのではという思いがある。(被ブロックについて、相手が)大きいブロッカーということはあるが、そこで単発になってしまっているのが、昨日といい今日も多かった。もう少し自分たちのリバウンドをもらってからの展開を多く作れたら、フラストレーションが少なくプレーできると思う。次は福岡大会、日本に帰って少し調整する時間がある。そこを課題としてやっていけたら、もっといいチームになると思う。石川(祐希)選手と、髙橋藍選手がいない中で、サイド陣の選手がよく頑張ったし、ストロングポイント、アピールポイントを表現できた。(コートに)入っている選手、そうでない選手がキャプテンシーやリーダーシップを持ってみんなでまとめ上げられたので、石川選手や髙橋藍選手が不在でも『日本チームは強いぞ』という、選手層の厚さが見せられた。いい収穫と課題が見つかったので、引き続き精進して頑張りたい。(福岡大会は)ホームなので、ファンの方々と一緒に盛り上り、みんなと勝利の喜びを味わえたらいいなと思うので、ぜひ会場で、会場で来れない方はテレビ中継などを通じて応援していただけるとありがたいです」

 

深津旭大選手

「粘りのあるバレーで1セット目を取れたところまではよかったが、2セット目以降にそのクオリティを出せなかったことは反省。Bパスからのコンビネーションはある程度決まっているので、Cパス、ハイボールからの展開を、1セットのようにやらないとこの(レベルの)相手には通用しないと分かっている。自分としては強い覚悟で臨んだが跳ね返されたので、こういう経験をいかして次につなげたい。クイックはある程度通せた部分があったので、クイックを布石にしてサイドやパイプを使う、宮浦選手をいかすなど、引き出しを多く出せるように、もう少し考えながらやっていきたい。自分個人としては、このチームにプラスになれていないと感じている。もっともっとやらないといけない。楽しみながら自分の持ち味を出したいと思う。(福岡大会では)2人(石川祐希選手・髙橋藍選手)が合流してチームの厚みが増すと思う。より強い日本を見せられるように、その一員にふさわしい人間でありたいと思うし、プレーヤーでありたいと思うので、より一層頑張りたい」

 

エバデダン・ラリー選手

「個人の出来栄えはぼちぼちという印象。フロアのスパイクレシーブがよかったので、抜かせるブロックを意識したが、それでも個人的なブロックの本数や数字がよくなかったことは課題。(イタリアの)自分へのマークが少なかったこともあり、攻撃がやや決まった印象があった。ただブロックが機能していなかったので、それを課題として練習していかないといけない。初めてのブラジルで、こういう環境だというのが分かった。国際大会でどこを飛び回っても、厳しい環境の中でやるということを意識しないといけないと思った。(福岡大会へ向け)海外でも、日本でも変わることなく。自分はまだ若いのでフレッシュに。みんなが元気になるようなプレーができればいいなと思う」

写真提供:VolleyballWorld

 

関連リンク

大会概要

男子日本代表競技日程

試合結果

FIVB世界ランキング (Volleyball Worldウェブサイト)