PLAYERS INTERVIEW⑪ 坂口佳穗
強くなった“新・ビーチの妖精”
もう勢いは止まらない
2015年、“新・ビーチの妖精”の呼び声とともに華々しくデビュー。
もはやその実力は折り紙付きだ(昨年のFIVBワールドツアー1スター テルアビブ大会優勝)。
もうこの勢いは誰にも止められない
-バレーボールを始めたのはいつ頃ですか?
「小学校1年生からです。父親が少女バレーボールクラブの監督をしていて、保育園の時からボール拾いなどお手伝いで参加しており、小学校入学と同時に入部して始めました」
-ビーチバレーボールは?
「高校3年間はバレーボールから離れていました。でもやっぱりバレーボールが好きで再びプレーしたいと思っていた高校3年生の時、父親の知り合いに、川崎ビーチスポーツクラブの方がいて、誘われて川崎市長杯を観戦しに行きました。そこで初めてビーチバレーボールを観て、その解放感や雰囲気に魅了され、こんな舞台で試合がしてみたいと思いました。ちょうどビーチバレーボールアカデミーが開校されるタイミングだったので、大学入学と同時に入校して本格的にビーチバレーボールを始めました」
-ビーチバレーボールの魅力とは?
「屋外で解放感があることと、プレーしている選手だけでなく、観戦している人も楽しめる点です。エンターテインメント性がある競技だと思います。あと会場ごとに砂の深さや硬さが違っていたり、風の吹き方が変わるので、自然を味方にして勝てる場合があるところがビーチバレーボールのおもしろさだと思います。2人しかいないので、自分のプレーが結果に直結するという点もインドアと違う魅力だと思います」
-昨シーズンを振り返ってどのようなシーズンでしたか?
「ビーチバレーボールを始めてからずっと年上のパートナーとペアを組んでいましたが、昨シーズン初めて年下のパートナーと組みました。今まで年上のパートナーに頼りきっていたのを実感したシーズンで、さらにプレー中の連携を自分自身で考え抜いた一年でした。でも思っていたよりもやりやすく、今までと違ったビーチバレーボールの楽しさを見いだせました。ベテランの選手にはまだまだ追いつけない部分がたくさんありますが、若さと勢いは私たちにしかない強みだと思っているので、これからも頑張っていきたいです」
-坂口・村上ペアの強みは?
「年齢が近いので話しやすいという部分はあります。はっきり意見を言い合うことによって萎縮せず、なるべくお互いにストレスを与え合わず、対戦相手にフォーカスしていく。そうすることによって私たちの強みである“勢い”が生まれると考えています」
-試合中にどんなことを考えてプレーしている?
「試合ごとに自分の状態はもちろん対戦相手も毎回違いますが、まずは相手チームをよく見て、審判の視線、パートナーの動きもしっかりよく見る。常に視野を広く持つことを意識しています」
-国内ですごいと思う選手は?
「石井美樹選手です。石井・村上ペアのプレーは芸術だと思うぐらい安定的でキレイですし、見ていて自然に拍手をしてしまいます。また1セット目で崩れても、強気なサーブで攻めて状態を立て直す力も安定しているし、どんな時もプレーにブレがないのはすごいと思います」
-インドアとビーチバレーボールの大きな違いは?
「インドアと違う点は、ビーチバレーボールは、交代選手、ベンチ、監督、コーチがいないことです。つまり自分がケガをしたら終わりです。それだけに自己管理が重要で、すべて自分に責任がかかっている競技です。また、インドアのポジションはセンター(ミドルブロッカー)だったので、レシーブが今でも苦手で、よく対戦相手から狙われます(笑)。現在もレシーブは研究中です」
-自分のプレースタイルや武器は何ですか?
「オーバーセットです。ビーチバレーボールを始めた頃から、アンダーではなくオーバーにこだわってずっとやっています。キレイにトスが上がったら、必ずパートナーが決めてくれるのでめちゃめちゃ気持ちいいです」
-あなたにとってオリンピックとは?
「これからビーチバレーボール界全体がもっと盛り上がっていくために、大事な大会だと考えてます。その舞台で活躍することの意味は大きいと思うので、応援よろしくお願いします!」