ビーチバレーボール代表

U18日本代表、初の世界挑戦で17位タイ、発掘育成事業から世界の舞台へ

U18日本代表、初の世界挑戦で17位タイ、発掘育成事業から世界の舞台へ

「2025ビーチバレーボールU18世界選手権大会」が10月7日~11日、カタール・ドーハにて開催され、宇都宮萌里(愛媛県立西条高校 2 年)/沢野詩多(日本航空高校石川 3 年) 組が日本代表として出場しました。

両選手は、昨年より本格始動したアンダーエイジカテゴリーの発掘育成事業を通じて、昨年の高身長者ブロック合宿およびビーチバレーボールの全国大会での活躍から強化スタッフの推薦を受け、2次、3次の選考合宿を経て日本代表候補に登録されました。今年の8月に本大会女子1組の出場権が日本に付与されたことを受け、日本代表に決まりました。

インドアバレーボールと両立しながら、限られた時間の中でも海外遠征や国内合宿に意欲的に取り組み、初めての国際大会に臨みました。大会では初戦のエクアドル戦に勝利し、プール戦を3位で通過。決勝トーナメントでメキシコに敗れ、17位タイで大会を終えました。

試合結果と戦表はコチラ

アンダーエイジカテゴリーの挑戦は始まったばかりです。引き続き若い選手たちの成長と活躍にご期待ください。

©️Volleyball World

■ 沢野詩多選手コメント

まずは、出場にあたり、様々な方のお世話になり大会を終了することができました。ありがとうございました。

私は普段インドアバレーボールでプレーしておりますが、今回ビーチバレーボールの世界選手権に出場し、今までにないストレスを経験いたしました。40℃近い暑さや風といった自然環境や世界選手権という重圧感。わかっていながらも思い通りにいかない場面がほとんどでした。しかしゲーム積み重ねていく中で徐々にプレーに責任を持つ意識が身につき、体の使い方や重心の置き方などを工夫する力を得ることができました。終わってみれば大きな自信になったと思います。今後はインドアバレーボールにおいてもこの経験を活かし、判断の早さや自分から積極的に声を出すこと、試合中に気持ちを直ぐに切り替える力を意識して、よりチームに貢献し、絶対に皆から必要とされる選手を目指してまいります。

 

■ 宇都宮萌里選手コメント

世界選手権では、海外の選手とのフィジカルやテクニックの差を痛感しましたが、その中でも自分のプレーが少しでも通用したことが大きな自信につながりました。大会を通して、世界のレベルの高さや日本代表としての責任の重さ、そしてビーチバレーボールの奥深さを実感しました。

また、自分と同じくらいの身長の選手が、背の高い選手と互角に戦っている姿を見て大きな刺激を受けました。身長が低くても、テクニックやフィジカルの強さを磨き、頭を使ってプレーすれば世界でも十分に通用するという気づきを得ました。さらに、海外の選手は流れをつくる力や精神面の強さ、チームワークに優れており、プレー以外の部分でも意識の高さを感じました。この経験を糧に、今後は自分がゲームを引っ張り、良い流れを生み出し、仲間の力を最大限に引き出せるような選手を目指したいです。

今回の貴重な経験を無駄にせず、感謝の気持ちと挑戦する姿勢を忘れずに、次は成長した姿を皆さんにお見せできるよう努力を続けていきます。

 

■ 竹山賢哉監督コメント

昨年から取り組んできた全国規模の発掘事業により選ばれた選手たちが本大会に出場しました。大会では予選プール戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しましたが、メキシコにセットカウント0-2で敗退し、結果として17位タイで終えました。

決して満足のいく結果ではありませんでしたが、ゲームを通じて選手たちが様々な技術を体得する姿を見ることができました。アンダーエイジカテゴリーの急成長は十分理解していますが、この環境の中で「無意識的無能」から「意識的有能」へと変化するスピードはこれまでにないものであり、選手たちに対して驚きと尊敬の念を覚えました。

世界の選手に比べてビーチバレーボールの経験が浅い日本の高校生選手たちが、一戦一戦を通じて大きな自信をつけ、今後の明確な目標を設定できたこと、さらに育成事業を積み重ねることで世界との差が着実に埋められるという手応えを得られたことは、今後のビーチバレーボール界にとって大きな成果であると感じています。

最後に、本大会に関わるすべての方々、そしてチーム関係者の皆様に心より感謝申し上げます。来年度のU19大会に向け、引き続き最大限の活動を行ってまいります。