黒鷲旗 JVA第73回全日本バレーボール選抜大会 男子は早稲田大学、女子は筑波大学がいずれも初優勝

「黒鷲旗 JVA第73回全日本バレーボール選抜大会」は5月6日(火・振)に最終日の競技が行われました。
男子決勝は、今大会出場チーム中では最多28回目の出場となった富士通カワサキレッドスピリッツと、出場15回目の早稲田大学が対戦しました。試合は、両チームの日頃の練習の積み重ねを感じさせる緊迫した接戦になりましたが、早稲田大学がセットカウント2–1とリードして迎えた第4セット、8–4リードの場面から、同チームが高さを生かしたブロックや強力なスパイクで爆発。リードを一気に12–4まで広げ、勝負の行方を決定づけました。試合後、松井泰二監督は「春のリーグ戦が始まって今、6試合が終わったところですが、今日の第3セットの取られ方など、まだチームとして安定していないところが見られます。これからしっかり鍛えていきたい」と語り、異なるカテゴリーのチームとの真剣勝負から、この時期ならではのチーム作りの課題を得た模様でした。
女子決勝は、初出場のブレス浜松と、女子としては今大会最多となる27回目の出場を誇る筑波大学の顔合わせに。試合は、第1セット序盤から両チームの攻防により一進一退の展開となりましたが、筑波大学は11–12とわずかにリードを許して迎えたテクニカルタイムアウト明けから、連続得点で一気に16–12と逆転。その後、ブレス浜松も踏ん張りを見せますが、25–21で筑波大が先取。第2、3セットとも、ブレス浜松も20点台に乗せる粘りを見せますが、全日本インカレ連覇中の筑波大学がストレートで勝利し、大学勢として初の黒鷲旗優勝を飾りました。
チームを指揮した中西康己監督は、「私自身、筑波大学の選手として出場したことがありますが、この歴史ある大会で優勝できたことを非常にうれしく思っています」と喜びを語りました。
なお、黒鷲賞(最高殊勲選手賞)には、男子が早稲田大学の前田凌吾選手、女子は筑波大学の本田凜選手がそれぞれ選出されました。
男子、女子ともに、日々バレーボールの技術やチーム力の向上に励む、異なるカテゴリーどうしが頂点を目指して戦うという、黒鷲旗の意義を象徴するような内容に、ゴールデンウイークの最終日、会場に詰めかけた多くのバレーボールファンにとっては、心に残る1日となったことでしょう。
今年で73回目を数え、日本のバレーボール史に多くのページを刻んできた黒鷲旗。現行形式での開催は今回が最後となりますが、これまでの伝統を重んじ、2026年以降の開催については、大会を主催する公益財団法人日本バレーボール協会と毎日新聞社の両者で検討を続けていきます。
☆さらに詳しい試合結果、特別表彰選手などについては下記まで
黒鷲旗 JVA第73回全日本バレーボール選抜大会
https://www.ova-gr.jp/17400595673683
(文責・写真提供:日本文化出版)