世界ランキング1位のポーランドに敗れ準々決勝で敗退 男子ネーションズリーグ

「バレーボールネーションズリーグ2025 ファイナルラウンド」が7月30日(水)より寧波(中国)で行われています。
FIVB世界ランキング5位(試合開始前時点)のバレーボール男子日本代表チームは、同1位のポーランドと対戦し、セットカウント0-3(23-25、24-26、12-25)で敗れ、準々決勝で敗退となりました。
第1セット、宮浦健人選手のバックアタックでサイドアウトを取ると、サービスエースも決まりリードする展開となります。ポーランドにブロックなどで同点に追い付かれますが、永露元稀選手のサーブから2連続でポイントを奪い12-9とし、ポーランドがタイムアウトを取ります。その後もリバウンドからの切り返しなどでポイントを重ねていきますが、ポーランドの強いサーブに苦しみ、サーブレシーブを崩され21-23とリードを許してしまいます。最後は日本のサーブミスで23-25、第1セットを落とします。
第2セットは序盤からポーランドのペースで試合が進み3-7となり、日本がタイムアウトを要求します。すると、サーブレシーブが安定し始め11-12と点差が縮まります。ここで小野寺太志選手に代わり西本圭吾選手がコートに入り、チームを鼓舞するプレーで流れを引き寄せます。永露選手のブロックなどで17-16と逆転に成功しポーランドがタイムアウト。サイドアウトが続き20点台に入っていきますが、ここで日本のコンビネーションが合わず得点を許すと、相手に流れを持っていかれ21-22と逆転されます。ポーランドのセットポイントから佐藤駿一郎選手のブロックで24-24と粘りを見せますが、最後はポーランドのブロックで24-26と第2セットも落とします。
第3セットもなかなか波に乗れない日本は、5-7で永露選手に替えて大宅真樹選手をコートに送り込みます。さらに、エバデダン・ラリー選手も投入しますが、宮浦選手のスパイクがアンテナに当たり7-1となり、日本がタイムアウトを取ります。7-13になったところで石川祐希選手に代わり富田将馬選手を投入。その富田選手がサーブレシーブからサイドアウトを取りますが、ポーランドのブロックに掴まり点差が広がります。その後も強烈なブロックに阻まれ12-25でセットを落とし、セットカウント0-3で敗れました。
この結果、男子日本代表チームの今年のネーションズリーグの戦いは終了となりました。大会期間中、たくさんのご声援をありがとうございました。9月12日(金)からマニラ(フィリピン)にて「2025男子世界選手権大会」が開幕します。引き続き男子日本代表チームへの応援をお願いいたします。
<コメント>
石川祐希選手
「1セット目、2セット目で取り逃してしまったことや、2セット目に関しては後半から追い上げて逆転もできたが、1セット目に関しては前半4点のリードがあったところで後半に追い付かれて追い越されてしまったので、そこはまだ自分たちの弱さだと思う。セット終盤と3セット目は被ブロックが増えてしまったのでそこが敗因だと思う。(ポーランドとの差を埋めるには)練習するしかない。しっかり点数を取るためにはアタッカーの判断をもっと冷静にして、打ちたくなるのは分かるが、もっとうまくリバウンドを取ったり、長くプレーするべきだと思った。(世界選手権では)ポーランドを倒さなければ表彰台という目標は達成できないので、残りの時間でしっかり質の高い練習をすることが大事だと思う。世界選手権までの合宿で強いチームを作っていきたいと思う」
髙橋藍選手
「すべては1セット目だと思っている。1セット目を優位な状況で取り切れなかったのは自分たちの甘さだし、まだまだ自分たちが成長できる、強くしていかなければならないところだと思う。ポジティブに捉えればいい経験になった。やはり終盤に取れないとポーランドのような相手には3セット目にチャンスがないということを知ることができたので、1セットも無駄にしない、1点を無駄にしないことを学ぶことができた。(20点以降は)自分たちが受け身になってエースを取られることもあったし、自分たちから攻めることができるのが1番なので、攻めて1点にできるメンタルの強さやスキルの高さは求めていかなければいけない。今日のような経験が重要だと思っているし、なおかつ1セットを取る、2セットを取る経験を増やしていかないといけないので、(ポーランドは)間違いなく世界選手権で戦うことになる相手だと思うが、終盤に1点を取り切る力は今の日本に必要なことだと思う」
小川智大選手
「(ポーランドの)ブロックが高かかったり、思ったよりいいサーブが入ってくることがあったが、耐えるところは耐えることができた1セット目、2セット目だったと思う。それでも(セットを)取ることができなかったので、色々な課題があるし、修正していかないといけない。3セット目のようにいい形で流れを持っていかれると何もできなくなってしまう。それはポーランド以外のどこの国でも一緒なので、我慢する力が必要だと思うし、そこは自分自身も足りなかったところだと思う。点差が離れた場面でも集中力を保てる精神力が必要だと改めて思った。終盤になるにつれ、細かいミスが日本に出ていたと思うので、1本目(のレシーブ)を高くしたり、最大限いいトスを上げることなど、シンプルなことの精度を高くできるようになれば結果は少し変わってくると思うので、自分は1本目に関わることが多いのでしっかり練習していきたいと思う。(世界選手権で)強いトップチームと試合ができることは光栄なことで、そこを越えることができたら自分たちが強くなっている自信にもなる。結果を出すことで自分たちのやってきたことが間違いないのだと思えるので、世界選手権では勝つことができるように、まずは練習からしっかりやっていきたい」
写真提供:VolleyballWorld
関連リンク