開催地・タイに勝利し準々決勝に駒を進める 2025女子世界選手権大会

「2025女子世界選手権大会」が8月22日(金)から、バンコク他(タイ)で行われています。
FIVB世界ランキング5位(試合開始前時点)のバレーボール女子日本代表チームは、8月29日(金)、同18位のタイと対戦し、セットカウント3-0(25-20、25-23、25-23)で勝利しました。
第1セット序盤、日本は開催国・タイの大観衆の声援もあり流れを掴むことができません。出だしは佐藤淑乃選手のスパイクがブロックされると、続けてスパイクミスもあり2-6とリードされます。しかし、日本は島村春世選手のブロード攻撃や連続サーブポイントで一気に詰め寄り、8-7と逆転に成功します。中盤に入り、日本は徐々に自分たちの流れを作り出し、宮部藍梨選手や石川真佑選手、和田由紀子選手のスパイクで13-9とリードを広げます。以降、日本は好調の石川選手の攻撃を中心に得点を重ねていきます。終盤、日本は島村選手のサーブから連続ブレイクを奪い、勢いそのまま第1セットを25-20で先取します。
第2セットは序盤からタイが日本の攻撃にブロックで上手く対応し、日本は6-8とリードされます。中盤にかけて、タイの和田選手と石川選手の攻撃に対するブロックが厚く、なかなかスパイクが決まらないところで、セッター・関菜々巳選手は宮部選手と島村選手の両ミドルブロッカー陣の攻撃を機能させ、サイドアウトを確実に取り、点差を離されないように粘ります。このセットも島村選手のサーブとディグが好調で、13-12と逆転に成功します。日本は18-17の場面で、和田選手に替わってリリーフサーバーで岩澤実育選手を起用します。この起用が功を奏し、佐藤選手のスパイク、さらに岩澤選手の戦術的サーブから相手スパイクミスを誘い、連続ブレイクに成功。20-17とリードし終盤に差し掛かります。20点以降、島村選手のスパイクや佐藤選手のサーブ、関選手のツーアタックでタイを突き放し、日本にミスが出て詰め寄られたものの、第2セットを25-23で連取します。
第3セットは、出だしからサイドアウトの応酬に。5-5の場面で石川選手のスパイクがブロックに阻まれると、ここから流れがタイに傾き、タイのブロックと粘り強いディグから得点を重ねられ、5-8とリードを許します。日本は中川つかさ選手と秋本美空選手を2枚替えでコートに投入しますが、点差を詰めることができず、試合は進行します。中盤に入っても、日本はなかなか点差を詰めることができませんが、宮部選手と島村選手が踏ん張り、点差を広げられないよう食らいつきます。終盤に入り、日本は宮部選手のサーブポイントでようやく20-20と同点に追い付き、さらに和田選手のスパイクや佐藤選手のブロックなどが決まり、23-21とリードを奪います。ここから相手のスパイクとサーブにミスが出て、日本は第3セットを25-23で取り、この試合にセットカウント3-0のストレートで勝利しました。
女子日本代表チームは次戦、9月3日(水)に、世界選手権連覇のセルビアを破り準々決勝に進んだオランダ(同8位)と対戦します。女子日本代表チームに引き続きご声援をお送りください。
<次戦>
日本時間9月3日(水) 日本×オランダ
TBS系列(地上波)で放送、U-NEXTで生配信
<コメント>
島村春世選手
「個人的には少し納得いかない部分がある。チームが勝ったことはすごくよかったと思うし、歓声が大きいアウェイの中自分たちがストレートで勝つことができたことはすごく良かったと思うけど、どうしても個人的なプレーのところで、決め切れなかったことやブロックでいいワンタッチが取れなかった、自分のミスタッチで相手に決めさせてしまったプレーが多かったので、個人的にはまだまだだったと思うが、この状態で勝つことができたのは皆がフォローしてくれて、頑張ってくれたからだと思うので、次の試合は自分のプレーの精度を上げて、しっかりチームの勝利に貢献できるように頑張っていきたい。(準々決勝までの4日間は)まずはブロック。ブロックが決まれば乗ってくることもあると思う。今日は1本だけだったので、そこの本数をしっかり取ることで、相手が高くてもブロックはそこだけではない、タイミングや手の出し方などこだわることができる部分があるので、個人としてはその点をやっていくことと、セッターとのコミュニケーションを増やして、Aパス状況では100%決めるんだというくらいのコンビの精度を上げていけるようにしたい」
石川真佑選手
「ストレートで勝ったが、苦しい展開も所々あって、自分たちがしっかり踏ん張りながら勝つことができてよかった。(会場の雰囲気は)タイがホームなのでアウェイな雰囲気はあったが、日本のことを応援してくれるタイの方もたくさんいたので、(VNLファイナルラウンドの)ポーランドのときよりもアウェイという感じはしかなったと個人的には思っている。(準々決勝までの4日間は)しっかり体を休めていいコンディションにリセットすることと、休んだ後にもう一回気を引き締めてまたオランダ戦に向けてそれぞれがいいコンディションにできたらいいと思う。(準々決勝に向けて)今日はストレートで勝つことができたが、またオランダ戦はしっかりスタートからいい入りができたらと思うし、徐々にそれぞれのコンディションが上がってきていると思うので、自分も含めてもう一段階ギアを上げていきたい」
小島満菜美選手
「タイも粘ってくるチームだったので、それ以上に自分たちが粘り負けないように意識していたので、そこはいい場面もあったと思うが、取り切るべきところで取り切ることができなかったところもあると思うので、それは次に生かしていきたい。(準々決勝までの4日間は)もちろん相手の対策もするが、それ以上に自分たちが自信を持って臨めるような準備をすることが大事だと思うので、自分たちが大事にしているサーブや4枚攻撃の精度をもう一段階上げて臨んでいきたい。(会場の雰囲気は)もちろんタイのホームではあったが、日本チームのことも好きなんだなと伝わってきて、アウェイ感はなく、お互いにホームのような雰囲気で試合ができたことはすごくよかった。(準々決勝に向けて)まず自分たちがやってきたことに自信を持つためにも、自分たちの中でもっとこうしていきたい、というところはお互いに共有しながら準備していきたい。何より、私たちは強いということに自信を持って次の試合に臨んでいきたい」
写真提供:VolleyballWorld
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