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オランダにフルセットの末勝利し、2010年大会以来の準決勝進出を決める 2025女子世界選手権大会

オランダにフルセットの末勝利し、2010年大会以来の準決勝進出を決める 2025女子世界選手権大会

「2025女子世界選手権大会」が8月22日(金)から、バンコク他(タイ)で行われています。

FIVB世界ランキング4位(試合開始前時点)のバレーボール女子日本代表チームは、9月3日(水)、同8位のオランダと対戦し、セットカウント3-2(20-25、25-20、22-25、25-22、15-12)のフルセットで勝利し、2010年大会以来4大会ぶりの準決勝進出を決めました。

第1セット序盤、オランダのサーブポイントや日本のサーブミスで4-10とオランダに大きくリードされます。中盤もオランダのサーブが効果的で、オランダが優位に試合を進めます。日本は10-13の場面で、宮部藍梨選手の好ディグからブレイクを成功させると、続けて、宮部選手のサーブポイントや和田由紀子選手のダイレクトスパイクで得点し同点に追い付きます。終盤、18-18の場面からオランダのスパイクと日本のミスで18-22とオランダに一気に点差を広げられてしまします。日本は宮部選手のクイックや和田選手のスパイクで反撃を試みますが、第1セットを20-25で落とします。

第2セット序盤、日本は佐藤淑乃選手と和田選手のスパイクで得点し、一方のオランダはもライトからの攻撃を効果的に使って得点し、6-6と一進一退の展開となりますが、石川真佑選手のスパイクがブロックに止められるなど6-10と点差を広げられます。中盤に入り、日本は関菜々巳選手のサーブから相手のスパイクミスやタッチネットなどで点差を縮め逆転に成功します。さらに、関選手や北窓絢音選手の好ディグから和田選手のスパイクや宮部選手のブロックなどが決まり、8連続ブレイクで15-10とリードを奪います。終盤、オランダはライトからの攻撃やクイックスで食い下がるも、日本は和田選手と島村春世選手のライトからの攻撃で得点を重ね、第2セットを25-20で取り返します。

第3セット、日本は北窓選手をスタートから起用します。序盤、オランダがレフトからのスパイクとクイックで効果的に得点する一方、日本はスパイクミスやタッチネットなどで失点し、6-10とリードを奪われます。日本は和田選手の攻撃を中心に反撃を試みますが、オランダのブロックに阻まれてなかなか得点できず13-19と大きくリードを奪われます。終盤、アウトサイドヒッター陣が奮起し21-23まで詰め寄るものの一歩及ばず、第3セットを22-25で落とします。

第4セット、後がない日本ですが、序盤はオランダの攻撃が好調で6-9と先行を許します。中盤、日本は和田選手のサービスエースや島村選手のブロード攻撃、佐藤選手のスパイクで12-12と同点に追い付きます。中盤は互いに点を取りある一進一退の攻防となりますが、日本が宮部選手のサーブから島村選手がダイレクトで決めると、続けて宮部選手と岩澤実育選手の好ディグで連続してブレイクするなど、20-16と点差を広げます。終盤はアウトサイドヒッター陣が躍動しこのセットを25-22で奪います。

最終第5セット、序盤は3-6とオランダがリードを奪いますが、日本が長いラリーを2連続で制し5-6とし、日本らしい粘り強いプレーで流れを手繰り寄せると、和田選手のサービスエースで6-6に追いゆきます。中盤はオランダのライトからの攻撃と、日本の和田選手と石川選手のスパイクでサイドアウトの応酬となります。最後は和田選手と石川選手の連続得点で相手を引き離し、このセットを15-12で取り、日本がセットカウント3-2で勝利しました。

女子日本代表チームは次戦、9月6日(土)に、アメリカ(同6位)対トルコ(同5位)の勝者と決勝進出をかけて戦います。引き続き女子日本代表チームに引き続きご声援をお送りください。

<次戦>

日本時間9月6日(土)対戦相手未定
TBS系列(地上波)で17:00から生放送、U-NEXTで生配信

<コメント>

石川真佑選手
「相手にリードされる展開だったり、自分たちがリードする展開だったり、すごく苦しい試合だったが、チーム全員で我慢して勝ち切れた。立ち上がりは自分の中でも苦しんだが、しっかり後半から立て直すことができてよかった。前半はサーブレシーブで崩されてしまう展開が多く、自分たちがいい状態で攻めきれないことが多かったが、自分たちもしっかりサーブで攻めることができている場面もあったし、後半は自分たちもサーブレシーブをしっかり返すことができるようになったので、そこはよかった。(会場には)日本のコールをしてくれる方がたくさんいたので、タイだがホームのような試合ですごく背中を押されたし、たくさんの方に応援してもらえることが幸せだと思った。(15年ぶりの準決勝進出と)周りに言われることもあるけど、そこを変にプレッシャーに感じず、常に1戦1戦目の前の試合を勝ち切ることを私自身は思いながら試合に入っているので、そこに囚われすぎずにしっかり自分のやるべきことをやろうと思う。(次戦に向けて)相手がどこになるか分からないが、自分たちのやることは変わらないと思うし、チーム全員で勝ちに行くことができれば勝てる相手だと思うので、強い気持ちを持って全員が自信を持ってプレーをして勝ち切りたい」

和田由紀子選手
「今日の試合はスタート、なかなか自分たちに流れをもってこれず、上手くいかないことが多かったが、そこをしっかり修正して、勝ち切るところまで全員で集中して精度を上げることができたのでよかったと思う。(サービスエースを多く決めることができたが)今大会はまだサービスエースが一本もなかったと思うので、改めてサーブもしっかり武器にしてそこで流れを掴めるようにしていきたい。バタバタしてたときに全員が強気の姿勢を忘れないために、常に前に進むような声かけや、(コートの)外からも雰囲気を上げてくれるような声かけや表情があり、それが今日の勝ちにはつながっていると思う。(会場に雰囲気は)1点を一緒に喜んでくれるので、より自分たちに流れが来やすいような雰囲気を作ってもらった。(次戦に向けて)VNLはベスト4で終わっていて、次の試合に勝ち切ることがまたこのチームが強くなるためにVNLで学んだことを生かすために大事な試合になると思うので、最後勝ち切るまで全員で前を見て自分たちを信じて勝ちに行きたい」

岩澤実育選手
「オランダの流れで、自分たちの流れに持って来られずに苦しい時間が長かったが、5セット目になって自分たちのプレーで勝ち切れたので、次につながる試合ができたと思う。中川選手からゲームチェンジャーとして行ってこい、と背中を押してもらって、自分が入っていい空気にできるように(コートに)入った。タイの方たちはバレーボール自体が好きで、オランダも日本も楽しみながら見てくれているので、歓声がすごい中試合ができるのは自分にとってもすごくいい経験になった。監督は毎回楽しんでと一番に言ってくれるので、自分も一番に考えてコートに立っている。自分自身楽しもうと思って、周りの皆を巻き込めるように入った。自分も楽しめたのでよかった。(次戦に向けて)相手はまだ分からないが、劣勢になる場面はあると思うので、そういうときに自分が入って(コートの)中の空気をいい方に変えられるように頑張っていきたい」

写真提供:VolleyballWorld

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